※本コンテンツは医療従事者向けの病理・症例資料です。
※この記事には実際の臓器の写真が含まれています。
【症例1-vol.7:病理解剖における臓器検索と肝臓の二重血管支配(グリソン鞘)】

検査をする前に亡くなられた為に、死因究明の為、解剖依頼となった症例です。原因は上記の出血壊死性膵炎ですが、解剖では他の臓器も含め検索します。
心臓(ホルマリン固定後水平断)の大きさは正常範囲で筋層の肥大や色調の変化などはみられていません。
肝臓(解剖時割面)は肝門部を通る断面を見ています。見た目では充実性の臓器ですが胆管、門脈、肝動脈という3つの管が一緒に肝臓の中を走っています(グリソン鞘といいます)。一見して穴が開いているように見えるところです。実際は穴が開いていないように見えるところ(充実部分)でもよく見ると針先位の小さな開いているのですが、それは別の写真に乗せておきます。
大切なのは栄養血管が2つ(門脈と肝動脈)あるということです。2重血管支配は他に肺臓(以下は臓を省略)になりますが後述します。門脈と肝動脈は肝臓への栄養血管となります。その血液は中心静脈に注がれて下大静脈に合流します。
胆管は肝臓で産生された胆汁を左右肝管で胆嚢へ運び一時的に胆嚢に貯えられ、食後総胆管に送り出され、十二指腸頭部を通り、主膵管と合流し十二指腸から排出されます。