※本コンテンツは医療従事者向けの病理・症例資料です。
※この記事には実際の臓器の写真が含まれています。
【症例1-vol.2:左肺小細胞癌の胸腔内肉眼所見】

解剖時の写真で胸腔(横隔膜の上方)と腹腔(横隔膜の下方)をみています。小腸と大腸をした後摘出後の腹腔です。
本症例は左肺腫瘍ですが、腫瘍自体は脂肪があり左肺自体が見えていません。実際は肺表面(胸膜下)がほとんど腫瘍で覆われているような状態です。
肝臓は褐色調で表面は平滑で横隔膜の下に位置しています。
解剖時胆のうが破れ胆汁がでてしまい、大網を含む腹部全体が緑色になっています。この写真では左右の腎臓、膵臓などの後腹膜臓器はみえません。

左肺(ホルマリン固定後水平断割面):胸膜の肥厚を伴って肺表面(実際は胸膜下)に灰白色の腫瘍が胸膜に沿って増殖しており、大動脈周囲や気管支周囲にも認められます。
肺腫瘍は一部でpseudo-rosette形成、血管周囲の柵状配列を認め、これらの腫瘍細胞はEMA(Epithelial membrane antigen)陽性、LCA(Leukocyte common antigen)陰性、Grimelius method陽性であり、small cell carcinomaという悪性度の高い肺癌でした。
肺癌については後述します。